医師免許を取得して20年弱がたち、ひたすら幅広い知識と技術を持った外科医を目指して精進努力をしてきました。また、一方で血管外科というスペシャルな分野を専門領域として選び、他の外科医が持たないような技術を磨いてきました。研究分野ではオックスフォード大学での5年間の留学を挟み、移植免疫学をライフワークとして実験を進めてきました。自分の努力に加え、ご縁と人間関係に恵まれ、医師の経歴としては、自分の予想以上の成果が得られたと自負しています。
なんだか、ひたすら走り続けてきた20年でした。しかし、一方で、不完全燃焼を感じていました。医者としてよりも、人間として、社会人としての自分を磨きたくなったのです。ここ数年はより自分を磨くためには他の分野の方々と交流し、また他の分野を勉強してみたくなりました。
こう思ったことのひとつの原因は英国オックスフォードでの5年間の留学生活でした。いまのように臨床に縛られることはなく、移植免疫学の実験を行っていましたので時間は自由に調整可能でした。ロンドンまで車で行き、たびたび世界一流のコンサート、オペラ、バレーなどを鑑賞しました(3000円ぐらいで)。週末はテムズ川のほとりでのんびりとピクニック、また異国の友人を招いて自宅でパーティーなども楽しみました。幸いオックスフォード大学の博士課程には世界の優秀な人材が集まります。とくにオックスフォード大学のRhodes 奨学生の友人達との交流は勉強になりました。Rhodes 奨学生とはイギリスの旧植民地とドイツ・アメリカからえり抜きのエリートが選ばれる名誉と実力のある学生達です。アメリカ第42代大統領のクリントンさんもRhodes 奨学生です。かれらに共通することは勉学ばかりではなく、スポーツもでき、リーダーシップがあり、人間としてすばらしいと言うことです。ちょっとした身のこなし、態度、言葉遣いなどをふくめて、全身からオーラを感じさせます。どうも自分に不足しているのはこんなものだなーと思い、そして帰国しました。
1998年に帰国後、どらえもんラボと言う実験室を立ち上げ、臨床も下肢静脈瘤から充実させ、現在は立派な血管外科のグループを作り上げました。そこで、そろそろ感じていた自己啓発のなにかをはじめようかと思ったのです。そこで実際に以下のコースに通いました。そして、これからも自分を磨いて行きたいと思っています。 |